Hinode LaboBlogビジネスみんなで協力?ベトナムに見る社会主義を理解してシステム開発チームを作る

みんなで協力?ベトナムに見る社会主義を理解してシステム開発チームを作る

ベトナムは、現在では世界で少なくなりつつある社会主義の国の一つです。ベトナムと日本は同じようにアジアに位置している国であり、共通点も多いです。しかし政治的なイデオロギーは徹底的に違い、これが文化や価値観の違いを生み出しています。今回は、ベトナムの社会主義に関して紹介します。

社会主義ってなに?価値観の違いを知ろう

はじめに社会主義と資本主義の違いを簡単に説明します。
日本は資本主義の国であり、個人が金銭を含む資産を持つ事が認められています。この資産を利用して、雇い主は労働者を雇い、労働の対価として資産を与えます。
そして各企業は競争を生み出し、その集合体が市場経済となります。
各個人は自分の資産を増やすために働き、最終的に市場経済発展に貢献をします。

それとは反対に、社会主義では政府のもと、人民はすべて平等に扱われ、不公平の出ない社会を目指します。
そのため、個人は国を維持するために働きます。
同時に、国からは個人の富ではなく全体の利益となる労働を求められています。
そのため、社会主義の国の多くでは個人が集団においてどのようなミッションを背負うべきかを認識しており、社会における自分の役割を常に意識する傾向が見られます。
この各個人の役割に基づき、しかるべき人がしかるべき仕事を全うして国として全体の成功を達成しようというのが社会主義の理想です。

ベトナムでの社会主義

ベトナムの政治体制では、平等な国民の上に、政府が最高国家機関として君臨します。
そのため、ベトナムの政権は共産党の一党独裁政権であり、政府機関が国において最も強い力を持ちます。
この一党独裁政権に伴い、ベトナムでは政府を批判することが国家転覆罪に値します。
具体的には、過去に政府をブログで批判したブロガーが逮捕されたと言う事例もありました。

政府の力が強いことから警察も日本とは違います。
警察は社会において権力を持つことから、最近では少なくなりましたが市民に対して警察が賄賂を要求するというケースも発生しています。

職場で感じる社会主義の片鱗

では具体的に、現在の社会生活の上でどのような部分で社会主義を感じるのでしょうか。
筆者の経験としてお伝えしたいのは、生活における役割主義です。
先述のように、役割社会主義では、個人がそれぞれの役割を担って集団に貢献します。
この過程において、仕事でも各メンバーが自分の役割をはっきりと認識して業務に取り組むという傾向が見られます。
各自の責任を明確に認識すると言う点においては、これはプラスポイントになりますが、反対に言えば自分の役割以外の仕事はしないというスタンスを貫くマイナスポイントも観察されます。
例えば、ステップ1から10までの作業を行うことで完成する業務があったとして、そのタスクを1人3ステップずつ3人のベトナム人に割り当てるとします。
この際にステップ3と4の間で問題が起きた時に、どちらのメンバーがどのように対応するのかでトラブルが発生することがあります。
こういったケースの多くでは、それぞれのメンバーが自分の業務領域を守り、一貫した対応を取れないという現象が起きます。

こういったケースに直面した際に日本人のビジネスマンがよく取りがちな行動として、「ベトナム人は仕事を完遂できない」と言う人が多いですが、これは間違いです。
この現象は、日本人とベトナム人の根本的な価値観の違いによって生じる現象のため、相手が役割を重んじる文化であることをよく理解して、日本人が全体の指揮を執るべきです。
各メンバーが自分の業務範囲を守ることで全体としての一貫性が取れないのであれば、初めから全体を監督するというミッションをいずれかのメンバーに与えておくことで、解決できる場合もあります。

社会主義とチームビルディング

ベトナムの業務において遭遇するもう一つの社会主義関係の例とは、「上の言うことは絶対」という点です。
民主主義の仕組みを取る多くの国では、個人の意思が尊重され、交渉によって他者と和解して前に進むと言う傾向が見られます。
それに対して、ベトナムのような国では上の言うことは絶対事項になるため、権力に対して批判をすることを避けて従うという傾向があります。
ただし、ベトナム人も日本人がこういった権力的なシステムを持っていないことを理解しているため、日本人側の行動もよく観察されていることに注意してください。

この権力構造に関する日本とベトナムの際の解決策としては、ベトナム人のチームを管理するベトナム人代表監督者を立てるということが挙げられます。
メンバーの上に立つ人をベトナム人にして、そのリーダーがベトナム人と日本人の指揮者がコンタクトを取ることで、うまく解決できる場合があります。