デジタライゼーションの一環で、新規事業をベンダーに依頼するときに、どういう要求リストを作成すれば良いか?
デジタライゼーションの一環で新規事業をベンダーに依頼する際には、以下の要求リストを作成することが効果的です。
実現したかったビジネスが、プロダクトを作る時点で頓挫しないためにも、きちんと要求事項を、正確に書き上げる努力が必要です。
プロジェクト概要
プロジェクトの目的、期間、予算、および主要な目標を明確に記述して、ベンダーがプロジェクトの全体像を把握できるようにします。
スコープ
ベンダーが担当する具体的なタスクや成果物を明確にリストアップし、その範囲を明確に示します。このセクションでは、具体的な機能やサービスに加えて、期待される品質やパフォーマンス指標も明記します。
技術要件
プロジェクトで使用される技術やプラットフォームに関する情報を提供します。具体的には、使用するプログラミング言語、フレームワーク、データベース、インフラストラクチャなどの技術的要素を含めます。
さらに既存のネットワーク構成のどこに本プロジェクトのアプリケーションを配置するのか、などより具体的な指示があると、認識違いは減ります。
タイムライン
プロジェクトの各フェーズやマイルストーンに関連する期限を明示することで、ベンダーが進捗状況を考えやすくなります。
コミュニケーション
プロジェクト管理者やチームリーダーとのコミュニケーション方法や頻度を明記し、連携を円滑に進められるようにします。また、報告書やプレゼンテーションなどのドキュメントに関する要件も明示します。
データ保護と情報セキュリティ
データ保護や情報セキュリティに関する要件を明示し、ベンダーが遵守すべき法令や規制を確認できるようにします。また、セキュリティ監査やリスク管理の取り組みについても言及します。
品質管理
品質基準やテストプロセスを明確にし、ベンダーが適切な品質管理を実施できるようにします。また、不具合や問題が発生した場合の対応策や修正プロセスを示します。
知的財産権
プロジェクトの成果物に関連する知的財産権の取り扱いを明確にし、ベンダーとの契約において権利の帰属やライセンスの付与などを規定します。また、ベンダーが提供するサードパーティの技術やコンテンツに関しても、権利関係や使用条件を確認しましょう。
サポートとメンテナンス
プロジェクト完了後のサポートやメンテナンスに関する要件を明確にし、期間や範囲、費用などをドキュメントに含めます。また、緊急対応や問い合わせ対応の手順や体制についても明記します。
評価基準と選定プロセス
ベンダー選定において使用する評価基準や選定プロセスを明示し、公平かつ透明な競争が行われるようにします。提案書の提出要件やプレゼンテーションの実施に関する情報も含めます。
トレーニングとドキュメンテーション
プロジェクトの運用や管理に必要なトレーニングやドキュメンテーションに関する要件を明示し、ベンダーが適切なサポートを提供できるようにします。
透明性と追跡可能性
プロジェクトの進捗状況や品質を追跡できるようにするため、ベンダーに対して透明性や追跡可能性を求めます。具体的には、定期的なレポートや進捗報告、品質評価などの情報共有を行うことが挙げられます。
最後に
これらの要求リストをもとに、ベンダーと効果的なコミュニケーションを行い、プロジェクトを成功に導きやすくすることができます。
最終的には、各企業の独自のニーズや要件に応じて、要求リストをカスタマイズすることが重要です。
ですがこれらにもやはり経験が必要であり、初めて委託者になる方にはとても難しい作業でもあります。
当社ではこうした要求リストの作成からコンサルティング業務を請け負っておりますので、ビジネスモデル設計から要求事項をまとめていくことも可能ですので、ご用命の際にはぜひお問い合わせください。