Hinode LaboBlogビジネスベトナム人の学生生活は日本と比べてどうでしょうか?解説します!

ベトナム人の学生生活は日本と比べてどうでしょうか?解説します!

日本とのビジネスが盛んになってきたベトナムにおいて、ベトナム人の人材の雇用に注目が集まっています。ベトナムの若い人材を雇うにあたって、ベトナムでの学生事情を知る事も大切な準備要素です。そこで今回は、日本とは違うベトナムの大学事情や海外留学について紹介します。

ベトナムの大学事情とは?

まず初めに前提として理解することが重要なのは、ベトナムは70年代まで戦争をしており、戦後の社会形成において苦しい時期があったと言うことです。
そのため、ベトナムでの進学率は大学基準で人口の約30%と言われており、まだ狭き門であるというのが実情です。

大学に進学ができるのはほんのごく一部の恵まれた層であり、勉強ができるだけでなく、家庭での進学に対する理解や金銭的な余裕なども必要になってきます。

そのため、ベトナムでの大卒以上の人材は日本人が思うよりも希少であるということを心に留めておきましょう。
筆者のベトナム人の友人の話によると、田舎のほうでは、大学に進学が決まった子供がいると、村を上げてお祝いのパーティーを開くこともあるそうです。
地方では都会よりもさらに進学率が低くなるため、村から大学に受かった子供が出るというのがいかに特別であるかが分かります。

海外留学はミッションインポッシブル!?

ベトナムの人にとって、大学に進学すること自体がすでに特別なことですが、海外に留学できるのはさらに限られた層の学生です。

ご存知の通り、ベトナム人の平均年収はまだ高いとは言えません。
そのため、大学の学費、生活費などを捻出できる家庭はほんのごく一部の富裕層です。
もしくは奨学金を獲得すると言う手段ともありますが、これも政府及び大学から選ばれたチャンスと才能に恵まれた人のみ与えられる特別な機会です。

最近では日本でも、ベトナム人の学生を大学などの教育機関で見かけることも少なくありませんが、ベトナムに実際に住んでみるとその人たちがいかに優秀な人材であるかが分かります。
それに加えて、彼らはチャンスを掴み取りたいという強い意志を持った人であることも実感します。

ベトナム人にとっての留学先は、英語を学びたいという理由から、アメリカやイギリスは人気が高いです。
それに加えて近年のトレンドでは、研修制度などが導入されたことなどから、日本での留学にますます人気が集まっています。
さらに、日本語を学ぶ人材は英語を学ぶ学生に比べて少ないため、日本語人材のマーケットは必然的にニッチになります。
そのため、日本語が話せる人材の平均給与は、他の言語話者に比べて上昇する傾向にあります。

近年日本のみならず、韓国やイギリス、アメリカその他欧米諸国がベトナムのIT業界に注目していることもあり、外資系の企業がベトナムにオフィスを出すことが増えています。
それに伴い、各国の企業は優秀なベトナム人材を確保するために、海外留学の有無を採用選考の条件にすることも多いです。
ベトナムでは学生時代に留学をして帰国すると、その後ベトナムで一生いい仕事に就けるため、なんとなく行ってみたいなどの軽い理由で留学するというよりも、かなりの決心で留学に臨む人が多いです。

学生のお給料って!?

ベトナムの大学生も、日本の大学生と同じようにアルバイトをすることが多いです。
日本や世界の他の国々と同じように、学生に人気なのは飲食店でのアルバイトです。
しかしここで日本人が驚くのは、その給与水準についてです。
飲食店での学生のバイトは、平均して時給が100円から200円位です。

日本円にするとその金額の低さに驚いてしまいますが、よく考えると日本の都市部でのアルバイトの平均賃金は時給800円から1000円位です。
金額にすると、だいたい一食分のランチくらいになります。
ベトナムに行ったことがある方分かると思いますが、ベトナムのローカル店で食事をとる場合一食にかかる金額が大体ベトナムでの平均時給位です。
そう考えると、100円から200円と言う金額は納得のいく給与基準ではないでしょうか。

最近は、理系の学生であれば学生エンジニアとして企業でアルバイトをする場合も少なくありません。
企業での有給インターンシップの場合は、給与が大体ひと月に5000円くらい出るのが相場です。
飲食店でのアルバイトに比べるとこういったIT関係でのインターンシップは、かなり条件が良いとわかります。

大学を卒業すると、日本と同じように就職活動をはじめます。
業種や職種、場所にもよりますが、一般的に大学を卒業した新卒人材の平均給与は20,000円―30,000円から位から始まります。

この給与であれば、ベトナムでの生活水準が物価を考えると、平均的な暮らしができる給与レンジです。
ただし、スキルのあるITエンジニアや、海外留学の経験がある人材など、個人のスキルセットによってその給与レンジは大きく変動します。

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