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Hinode LaboBlogビジネスアジア各国の開発単価やレベルを比較

アジア各国の開発単価やレベルを比較

アジア各国は、IT人材の単価やレベルにおいても多様な状況が見られます。各国のIT人材の単価とスキルレベルに関する情報は、2021年のデータに基づいていますので、最新の情報とは異なる場合があります。

日本

日本のIT人材は、技術力の高さやグローバルな競争力から、アジアでトップレベルの評価を受けています。単価も比較的高く、経験豊富なエンジニアやデザイナーは、年収1,000万円以上を要求することも珍しくありません。しかし、言語の壁や働き方の違いが課題となっており、国際化に対応するための改革が求められています。

中国

中国は、世界第二位の経済大国であり、IT人材の質も高く評価されています。シリコンバレーに次ぐITハブとして、深センや北京が台頭しています。経験豊富なIT人材の単価は、年収500万円から1,000万円程度ですが、若手エンジニアの単価は比較的低めです。中国語を話すことができれば、幅広いチャンスがあります。

インド

インドは、アジアで最も多くのIT人材が集まる国のひとつです。ITアウトソーシング業界が盛んで、低コストで高品質なITサービスを提供しています。経験豊富なIT人材の単価は、年収300万円から600万円程度ですが、若手エンジニアの単価は非常に低く、年収100万円以下の場合もあります。英語力が強みであり、国際的なプロジェクトに参加する機会も多いです。

韓国

韓国のIT人材は、高い技術力とデザインセンスで知られており、特にスマートフォンや家電製品の開発に優れています。経験豊富なIT人材の単価は、年収400万円から800万円程度です。

フィリピン

フィリピンは、優れた英語力と比較的低い人件費が魅力の国です。BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)業界が盛んであり、多くのIT人材が働いています。経験豊富なIT人材の単価は、年収200万円から400万円程度ですが、若手エンジニアの単価は非常に低く、年収100万円以下の場合もあります。英語力が強みであり、国際的なプロジェクトに参加する機会も多いです。

シンガポール

シンガポールは、アジアで最もビジネスに適した環境の一つとして知られており、IT人材も高い評価を受けています。シンガポール政府は、スタートアップやテック企業の誘致に力を入れており、優れたIT人材が集まっています。経験豊富なIT人材の単価は、年収600万円から1,200万円程度ですが、競争が激しく、高いスキルが求められます。
当社ではシンガポールに100%子会社を持ちますが、外国人のVISA発給要件は極めて高く、学歴や職種、年収をかなり厳しく審査されます。
またブロックチェーンのトークンに関する税制が進んでおり、弊社も含めてトークノミクスビジネスをしている企業は、シンガポールにビジネス拠点を構えることも多くあります。

ベトナム

ベトナムは、急速に成長するアジアの新興国の一つであり、IT産業も盛んになっています。
低コストで技術力のあるIT人材が魅力で、アウトソーシング業界が急成長しています。経験豊富なIT人材の単価は、年収200万円から400万円程度ですが、若手エンジニアの単価は非常に低く、年収100万円以下の場合もあります。
英語力も伸びつつありますが、他国と比べると英語のスピーキング力は劣る部分があり、主に日本向けにオフショアビジネスをする企業が非常に多いです。
当社も投資先の関連会社がありますが、現在オフショア開発においては日本の委託先国として50%以上のシェアを持つほどです。

インドネシア

インドネシアは、世界第四位の人口を持ち、IT人材が急速に増加している国です。インターネット普及率の向上やスタートアップの台頭により、IT人材の需要が高まっています。
経験豊富なIT人材の単価は、年収200万円から400万円程度ですが、若手エンジニアの単価は非常に低く、年収100万円以下の場合もあります。

タイ

タイは、東南アジアで急速に成長するIT産業がある国です。デジタルトランスフォーメーションが進んでおり、IT人材の需要が高まっています。経験豊富なIT人材の単価は、年収300万円から500万円程度ですが、若手エンジニアの単価は非常に低く、年収100万円以下の場合もあります。
ただし、タイはマーケットがすでに成熟しているため、ITの委託先国という観点ではあまり選択肢として聞かず、タイのマーケットに参入する日本企業が多くいます。

マレーシア

マレーシアは、多文化国家であり、英語が広く使われているため、国際的なプロジェクトに参加しやすい環境が整っています。IT人材は比較的低コストで、技術力も高く評価されています。経験豊富なIT人材の単価は、年収300万円から500万円程度ですが、若手エンジニアの単価は非常に低く、年収100万円以下の場合もあります。

総括

アジア各国のIT人材の単価やレベルは、国の経済状況や技術力、言語力などの要因によって大きく異なります。
先進国である日本やシンガポールでは、単価が高く、高い技術力が求められます。一方、インドやベトナムなどの新興国では、低コストで技術力のあるIT人材が魅力となっており、アウトソーシング業界が急成長しています。
各国の特性を理解し、適切なIT人材を活用することが、グローバルなビジネス展開において重要です。